症状

数分前の出来事を忘れる、同じことを何度も言う、
道に迷う、イライラしやすい など

詳細

認知症とは脳の病気や障害など様々な原因により認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態です。物事の一部を忘れてしまう老化による記憶力の低下ではなく、認知症は物事全体を忘れてしまいます。仕事や家事など普段やってきたことでミスが増える、慣れた道で迷う、数分前のことを覚えていない、気力がなくなる、怒りやすいなど、物忘れ以外の症状が目立つこともあります。患者様自身では自覚がないことも多いため、御家族が気づいてお困りの際は、受診や御相談ください。
認知症の正確な診断には病歴や症状の確認、画像検査(頭部CTやMRI)などが必要です。診断の際には近隣の医療機関で画像検査を行えるように当院からご紹介も可能です。
認知症の診断によっては治療方法も少し変わりますので、まずは正確な診断をすることが求められます。

認知症の種類

アルツハイマー型認知症
物忘れが目立つ
前頭側頭型認知症
認知機能低下に加え、性格変化や情動不安定さなどが目立つ
レビー小体型認知症
認知機能低下に加え、幻視やパーキンソニズム
血管性認知症
脳出血や脳梗塞の後に出現した認知症になる

治療方法

認知症の中でもアルツハイマー型認知症は、緩やかに進行する病気です。
現時点では根本的に治療して元の状態に戻すことはできません。病気の進行を遅らせて、患者様が少しでも長く自分らしく暮らせるように支えること、そして家族の介護の負担を軽減することが治療の中心となります。介護保険の申請、更新についても当院で主治医意見書の作成を担いますので、気軽にご相談下さい。

アルツハイマー型認知症の治療には薬物治療と非薬物療法の2つの治療法があります。

お薬による治療
認知症の薬物治療には、症状を少しでも改善し病気の進行を遅らせる治療と、行動・心理症状(BPSD)を抑える治療があります。
薬の効果と副作用を定期的にチェックしながら、症状に合わせて使っていきます。
お薬を使わない治療法
認知症の患者様は最近の出来事は忘れても、昔の出来事はよく覚えています。懐かしい、楽しい思い出を思い出すことは大切なことなので、御家族で声掛けをお願いします。